ステントグラフト治療は比較的新しい技術であり、日本でステントグラフトの使用が公認されてからの期間も短いため、この治療を安全確実に実施できる病院はいまだに限られています。
そのため、血管病に関連する10の医学会が合同して設立した「日本ステントグラフト実施基準管理委員会」により、決められた実施基準を満たす病院と医師の審査が行われています。
- 「日本ステントグラフト実施基準管理委員会」構成学会
- 日本脈管学会
- 日本循環器学会
- 日本IVR学会
- 日本血管外科学会
- 日本心臓血管外科学会
- 日本静脈学会
- 日本血管内治療学会
- 日本心血管インターベンション治療学会
- 日本人工臓器学会
- 日本胸部外科学会(順不同)
ステントグラフト治療は、10年以上の長期間にわたる充分な追跡調査の実績がないため、治療後も引き続いて定期的に経過を見てゆく必要があります。
日本ステントグラフト実施基準管理委員会では、実施基準による審査に合格した実施施設(病院)の協力を得て、治療された患者さんについてデータ登録していただき、長期間にわたる治療成績を集計しています。
当委員会は、集計されたデータを分析したうえ、その結果を各病院に報告し、それを参考にしてもらうことで、より安全で質の高い治療が行われるよう協力しています。
また、分析結果の一部を一般公開することで、患者さんやご家族にもステントグラフトについて理解を深めていただき、治療方法を選択する際に役立つよう支援しています。